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2008年11月29日 (土)

生命は一体その4

【明治から大正にかけて活動されたお坊さんの文章を紹介しています】

斯(か)く科学的に生命を説明する臆説は種々あれども、然るに生命なるものは生物学的に、或いは化学的にのみにては説明し尽くされざるものあり。炭酸水窒の元素を調合し電熱等の分子を加えたればとて、生命の原形質を造る事は不可能ならむ。物質方面のみの学者は、生命の主体の何たるを考えぬ。が併(しか)し人は幼より老に至るまで統一の主体あり。生命の実質には自発的活動と、統一の主体と有目的性とがありて、ただ物質の精妙の結合物とは想われぬ。

生命の主体なる我はただ化合物にあらず。矢張り本体は宇宙の真霊そのものである。吾人の生命は根底に於いて連絡を断つ事はできぬ。生命は実に不思議中の不思議なるもの。宇宙全体の絶対的生命なるものを立てて、吾々個々は同一の本体より分受したるものと認めざるを得ぬ。故に一切の個々は互いに連絡して、断(た)ゆることの出来ぬ関係を有している。

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